事務所が存続しているのにホームページを完全に閉鎖し、ドメイン(〇〇.comなどのURL)まで手放してしまうことは、コスト削減のメリットを大きく上回る経営リスクを伴うため、プロとしてはおすすめしていません。
「集客の役に立っているか分からないし、維持費がもったいない」というお気持ちはよく分かります。ただ、長年運営してきたサイトを完全に閉じることには、見落とされがちなデメリットがいくつかあります。
1. 手放したドメインを第三者に取得されるリスク
これは特に見落とされがちなリスクです。ホームページを閉鎖してドメインを解約(手放す)すると、そのドメインは一定期間の後、誰でも取得できる状態になります。長年使われてきた士業のドメインは、第三者に取得の対象として狙われることがあります。
もし第三者にドメインを取得されると、過去に配った名刺やパンフレット、他サイトからのリンクをたどってアクセスした人が、まったく無関係のサイトや悪質なサイトに転送されてしまうことがあります。事務所の看板であるURLが本来の意図と違う形で使われ、信用を損ねかねないリスクです。
2. 紹介客や金融機関からの「信用の答え合わせ」ができなくなる
「ネットからの新規集客は要らないからHPは不要」とお考えかもしれませんが、いまのホームページの大きな役割のひとつは、紹介された方や金融機関、取引先からの「信用の答え合わせ(名刺代わり)」です。
誰かから先生の事務所を紹介された人は、多くの場合、事前にスマホで事務所名を検索します。その際にホームページが存在しない(またはエラー画面になる)と、「この事務所は本当に存在しているのかな」「もしかして閉業してしまったのでは」と不安を感じ、せっかくの紹介案件が流れてしまう原因になりがちです。
3. 積み上げてきた「SEOの資産(E-E-A-T)」がリセットされる
Googleは、長く安全に運営されてきた士業のドメインに対して、高い信頼(E-E-A-T)を与えています。一度ドメインを手放すと、この評価はリセットされてしまいます。
将来「やっぱりもう一度ホームページを作ろう」と思い立っても、また一から時間をかけて信頼を育て直すことになり、大きな遠回りになりがちです。
ポーカー・フェイスからのご提案
「更新の手間や修正費用はかけたくない」という場合は、サイトを完全に消してしまうのではなく、数ページのシンプルな名刺代わりのサイト(会社概要と連絡先のみ)に縮小したうえで、ドメインだけは維持し続けるという方法をおすすめします。
維持費(年間数千円〜のドメイン・サーバー代)は、事務所の信用と看板を守るための、いわば最低限の保険料とお考えいただくと分かりやすいかと思います。サイトの縮小・凍結のご相談も承っております。


