単なる「就業規則を作成した」「助成金を申請した」といった事務作業の完了報告ではなく、「労務トラブルや業務の課題をどう解決し、会社の健全な運営を支えたか(BtoB)」、あるいは「病気などで不安を抱える方の経済的な支えをどう実現したか(BtoC・障害年金)」という、問題解決の過程と得られた安心感を、ストーリー形式で伝えることが大切です。
社労士を探している経営者は「社員との労務トラブル」に、障害年金の相談者は「これからの生活費」に、大きな不安を抱えています。
ターゲットの不安に寄り添い、信頼を得る3つのポイントをお伝えします。
1.法人向け(BtoB):「労務トラブルの解決」と「業務効率化」の過程を描く
経営者が知りたいのは、「労務トラブルが起きたとき、この先生はどう対応してくれるのか」という実力です。次のような切り口が効果的です。
- 問題社員・残業代請求:「退職した元従業員からの未払い残業代請求(労働審判)。適切な初期対応と固定残業代の制度見直しにより、円満な和解に至った事例」。
- 給与計算アウトソーシング:「経理担当者の突然の退職で給与計算がストップ。クラウド労務システムを導入し、業務を任せられる体制にして、社内の人件費を年間約150万円削減した事例」。
- 助成金・就業規則:「古いまま放置されていた就業規則を最新の法改正に合わせて全面改定。労務リスクを抑えつつ、キャリアアップ助成金〇〇万円の受給につながった事例」。
2.障害年金の相談者向け(BtoC):「出口の見えない状況」から「受給の安心」までの過程を見せる
障害年金は「初診日の証明が取れない」「医師に診断書を書いてもらえない」など、本人が挫折しやすいポイントが明確です。そこをプロがどう突破したかを書きます。
- 相談前の状況(ビフォー):「うつ病で休職から5年。初診の病院が既に廃院しておりカルテがなく、初診日の証明ができないと年金事務所で受け付けてもらえなかった」。
- 社労士の突破口:「当時の診察券や、薬局のお薬手帳、ご家族の当時の記録などを丹念に収集し、第三者証明と組み合わせて初診日を客観的に立証した」。
- 相談者の変化(アフター):「無事に障害厚生年金2級(約〇〇万円/年)と遡及分の受給が決定。『これで治療に専念できる』と、安心していただけた」。
3.社労士特有の「極めて高い秘匿性」に配慮した匿名化と注記
労務トラブルや個人の病歴は、全士業の中でもとりわけ機微な情報です。事例の特定は、企業にとっても個人にとっても大きな打撃になります。
- 企業事例は「関東近郊・運送業・従業員約30名」、個人事例は「40代女性・傷病名〇〇・事後重症請求」など、個人や企業が特定されないよう、背景事実を抽象化します。
- 各事例の末尾に、「※プライバシー保護および守秘義務のため、事例の骨格は維持しつつ、業種や年齢などの背景事実に改変を加えています。また、助成金の受給や障害年金の認定などの結果は個別の事案に基づくもので、同様の結果を保証するものではありません」と明記します。
ポーカー・フェイスからのアドバイス
社労士の先生の解決事例でもったいないのは、「〇〇助成金の申請代行が無事完了しました」という、行政への手続き報告で終わってしまうことです。
経営者が顧問契約を結ぶのは、手続きを代行してくれるからだけでなく、「労務の課題に寄り添い、安心して本業に集中できる環境を支えてくれるから」です。障害年金の相談者が依頼するのは、「自分では越えられなかった壁を、一緒に越えてくれたから」です。先生の関わりによって、企業や個人の状況がどう前向きに変わったのかをストーリーとして書き起こすことが、価格競争に巻き込まれない「選ばれる社労士」につながる有力なコンテンツになります。


