
昨年作成したコラム(士業の集客方法を現実的な視点で解説【最新2025年版】)が非常に多くの方に読んで頂けたようでお問い合わせも多く頂きました。この中でも書かせていただきましたが情報は常にアップデートすることが大切です。
と言うことでお待たせしました。
【2026年版】をやっとご用意できましたのでお時間のある時に読んでいただければ幸いです。
2026年のWEB集客マーケティングは「AI」とどう向き合っていくか…という点に集約されるかと考えております。これまでのSEOから大きな転換点となる1年です。 オフラインの集客については昨年から大きく変わることはないので2026年はWEBに焦点を当てたコラムとさせていただきます。
1. 2026年のWeb集客コンセプト:検索エンジンから「回答エンジン」へのシフト
2026年のWeb集客を語る上で避けて通れないのが、Google検索の大きな変化です。
2025年のコラム(【士業向け】検索順位だけでは不十分!Google AIに「選ばれる」Webコンテンツの考え方)でも取り上げましたが、昨年秋頃から一気に加速した印象で、検索結果の考え方が大きく変わった瞬間でした。
検索という行動をもっと深く考えて行くことが必要になり、これからは「検索意図」「検索ニーズ」というところから紐解いていく必要があります。
AI検索の定着と「ゼロクリック化」の波
現在、GoogleのAI Overview(検索結果の最上部にAIが回答を出す機能)をはじめ、BingのCopilot SearchやChatGPTのWebサーチ機能などが急速に普及しています。
これにより起きているのが「ゼロクリック化」です。
ユーザーが「〇〇とは?」と検索した際、AIが画面上で答えをまとめてしまうため、その下にある私たちのWebサイトまでクリックして見に来てくれない、という現象が進んでいます。
これからの主戦場は「GEO(生成エンジン最適化)」
サイトへのアクセスが減る中、どうすればいいのでしょうか。
答えは、「AIが回答を生成する際の『引用元(参考サイト)』として選ばれること」です。
これまでのSEO(検索エンジン最適化)から、GEO(生成エンジン最適化)へとデジタル戦略の柱をシフトさせる必要があります。

これまでのSEOをどう考える?
GEOにデジタル戦略の柱をシフトチェンジしたとしても、これまでのSEOも完全にダメになった訳ではありません。
AI検索の出現でビッグワードの検索結果上位であったページほど影響を受けていると思います。
検索の初期行動は「知りたい」という衝動からスタートします。この浅い衝動はほぼAIが導き出す回答で完結します。
この結果ビッグワードの検索結果上位が大きな影響を受けてしまっていますが、そもそもビッグワードは幅広い検索意図を含むワードなので「一般的な基本情報」という結果に行きつきやすい点があります。そもそもこの検索からAIによる回答で満足するユーザーは顧客になる確率はかなり低いのです。
この次の行動「より知りたい」という衝動はAI検索の引用元のリンクへ流れる可能性が高く、ここでも検索結果は影響を受けます。
この場合はサービス等を意図している訳ではなく、情報の深堀をするための行動です。
最後にAIの回答からインスピレーションを受けた次の「知りたい」はミドルワード(複合ワード)での検索行動に移ることが予想されます。
この検索に関してはある程度行動目的を持った検索になるので、ここでやっと検索結果に表示されるページの出番がやってくると考えられます。
サービス提供をするホームページに関してはこの検索ユーザー層を狙うのがこれからの戦略になります。
この点からこれからはAI検索に加えてミドルワードでのSEOを狙うという方向性が見えてきます。
AIに選ばれるカギは「情報の信頼性(E-E-A-T)」
AIはネット上の一般論を上手にまとめますが、それだけではユーザーの深い悩みは解決しません。AIが優先して引用するのは、専門家である先生方の「実際の解決事例(実務経験)」や「プロとしての見解」が含まれるコンテンツです。AIには書けない「現場のリアル」を発信することが、AI時代最大の差別化になります。
ホームページには専門家である先生のより多くの情報を掲載してください。
最近のコラム記事などの最後に「この記事を書いた人」「記事監修者」などが掲載されるページが多く見られると思います(この記事の最後にも私のプロフィールが掲載されています)。誰だか分からない人が書いた記事よりもしっかり身元を明かした人が書いた記事の方が信頼性、価値が高いということになります。
ましてや士業の先生は法律の専門家ですので、より信頼性の価値は高いです。
また同じ士業(資格)の方でも「〇〇の専門家」というアピールができれば尚良いとされています。
こちらはプロフィールの経歴等にこれまでの経験や所属団体、講演、セミナー講師など出せる内容は全て出して行った方が良いでしょう。
2.リスティング広告の重要性について
AI時代にこそ「リスティング広告」が再評価される理由
ここまでAI検索(GEO)やミドルワードSEOの重要性をお伝えしましたが、Web集客において決して外せないのが「リスティング広告(Google広告)」です。
AI Overview(AIO)が検索結果の最上部に大きく表示されるようになったことで、通常の自然検索(SEO)結果は以前よりも画面の下の方へ押し下げられてしまいました。しかし、リスティング広告の枠は依然として検索画面の一番上に表示されます。
SEOやGEOが中長期的な「信頼構築」の施策であるのに対し、リスティング広告は「明日、相談に来てくれる見込み客」の目に確実にとまらせるための「即効性」の施策です。
アメリカではすでにAIO内に直接広告が表示されるテストが始まっており、日本でも今後同様の導入が見込まれています。
AIによって情報が溢れる2026年だからこそ、最も目立つ特等席を確実におさえるリスティング広告への投資は、士業の集客において極めて有効な選択肢となります。
3. Googleビジネスプロフィール(GBP)の最新運用
地域密着型の士業にとって最強のツールであるGoogleマップ(GBP)のアルゴリズムも、2026年仕様にアップデートされています。
営業時間の「1時間前」ルールに注意
2026年の検索アルゴリズムでは、「今、営業中かどうか」が明確に優遇されると言われています。
驚くべきことに、「閉店1時間前から順位が下がり始める」傾向が確認されているとのことです。対応可能な時間を正確に設定し、機会損失を防ぐ時間管理が不可欠になります。
サービス項目は詳細に登録する
単に「法律相談」「税務相談」とするだけでなく、独自の「カスタムサービス」を20個以上追加してください。
例えば「不倫慰謝料の減額交渉」「創業融資の事業計画作成」など、ユーザーの「具体的な悩み」を詳細に登録することで、AI検索とのマッチング率が劇的に高まります。
レビューの「鮮度」 が大事
口コミは「数」や「星の高さ」以上に、「直近1ヶ月以内の投稿があるかどうか(鮮度)」が重要視されるようになりました。
AIに「今も活発に活動している信頼できる事務所」として推薦されるための重要指標です。
ホームページ内に「お客様の声」を掲載するのも大事ですが、こちらも平行して増やして行ってください。
※レビューについてはこの後の【5. レビューとステマ規制:信頼の「デジタル証明」】もご確認ください。
4. 業種別・2026年の重要トレンドを踏まえて更新しましょう
各士業において2026年に起きる制度変化は、そのまま強力な「集客のネタ」になります。公的な動向や一次情報を踏まえた発信は、専門家としての信頼度を飛躍的に高めます。
【税理士】次世代国税システム「KSK2」への対応
国税庁の「国税庁レポート2024」等でも開発コンセプトが示されている通り、2026年9月に国税庁の基幹システムが「KSK2(次世代国税総合管理システム)」へと全面移行します。国税庁はすでに調査対象の選定にAIを活用していると公式に発表しており(『令和5事務年度 所得税及び消費税調査等の状況』)、AIによるデータチェックや調査選定がより精緻化されています。税理士の価値は「AIに対抗するデータ品質管理の専門家」であると訴求することが、経営者に強く響きます。
【弁護士】民事訴訟手続のIT化完了
日本弁護士連合会(日弁連)の「2025年度会務執行方針」にも明記されている通り、2026年5月までに民事訴訟手続のデジタル化(フェーズ3)が全面施行され、訴状提出等のオンライン申立てが義務化されます。この「オンライン手続への習熟」を、依頼者に対する「迅速な解決力」という付加価値として提示しましょう。
【司法書士】相続登記義務化から2年目の現実
2024年4月にスタートした相続登記義務化から2年が経過し、正当な理由なく放置していたケースに対する「過料(罰金)」の通知が実際に届き始めたユーザーが増加しています。ネット上の一般論ではなく、「実際に法務局から通知が来て困っている実例」に基づいた警告と対策を伝えることで、強い相談動機を生み出します。
【社労士】AI時代の組織設計と評価制度
労働法制の複雑化に伴い、クラウドツールを駆使した「リアルタイムな労務アドバイザリー」が主戦場となっています。AIによって業務の「実行力」が拡張される時代だからこそ、人間が担う「意思決定・責任」を明確にした新時代の評価・賃金制度の再構築を提言することが、経営者の心を掴みます。
5. レビューとステマ規制:信頼の「デジタル証明」
ステマ規制の定着と透明性の確保
2023年10月に施行された消費者庁のステマ(ステルスマーケティング)規制(景品表示法に基づく告示)は、2026年現在、完全に定着しています。 レビューを依頼する際、「星5をつけてください」「満足したと書いてください」などと内容を指定することは、事業者の表示(広告)とみなされるため厳禁です。また、割引などの対価を伴う場合は、必ず投稿に「#PR」等を記載してもらう必要があります。
AI時代において、ユーザーは「商売っ気」を敏感に察知します。国のルールとガイドラインを遵守する「誠実な事務所姿勢」そのものを、最大のブランディングの武器にしていきましょう。
2026年の士業動向・法制度に関する参考資料
本コラムは、以下の公的機関の発表および最新の法制度に基づいて作成しています。詳細な制度内容については、各機関の公式情報もあわせてご参照ください。
- 【税理士】KSK2およびAI調査に関する動向
- 【弁護士】民事訴訟手続のIT化について
- 【全業種】レビュー獲得時のステルスマーケティング規制について
消費者庁:景品表示法(ステルスマーケティング規制)に関する公式案内
【付録】士業コラム執筆シート(AIに選ばれるための設計図)
「コラムを書く時間がない」「何を書けばいいかわからない」という忙しい先生方へ。
以下の4つのステップに沿って書き進めるだけで、2026年のAI(GEO)に選ばれ、読者にも刺さる記事が完成します。
ステップ1:結論から書く(AI Overviewへの回答)
執筆のポイント: 冒頭100文字以内でズバリ回答を書きます。AIが要約として拾いやすいように「結論」を最初に置くのが2026年の鉄則です。
ステップ2:経験を書く(実務の落とし穴)
執筆のポイント: 「ネットの知識だけで動くとどう失敗するか」という、先生だけが知る現場のリアルなリスクや事例を語ります。ここがAIには書けない独自性になります。
ステップ3:信頼をアピール(解決の納得感)
執筆のポイント: 解決後に依頼者が見せた喜びの表情や、Googleマップに実際に寄せられた最新の声を具体的なエピソードとして描写し、安心感を与えます。
ステップ4:責任の所在を示す(専門家の覚悟)
執筆のポイント: AIは情報を提供しますが、法的な責任は取りません。「私が最後まで責任を持って支えます」と専門家としての覚悟を宣言し、相談への背中を押します。


