士業のホームページで集客を成功させるためには、訪問してくれた方の信頼を獲得するためにサービス内容を具体的に伝えることが大切です。しかし、士業が提供するサービスは飲食や製品を提供するものではないため、具体的なイメージを伝えにくいという問題があります。
そこで本記事では、ホームページに「解決事例」を掲載することの重要性について詳しく解説します。士業が持っている解決事例は単に実績を示すだけでなく、見込み客の抱える悩みに寄り添い、信頼を築くための重要なコンテンツです。ぜひご一読ください。
はじめに|士業ホームページのコンテンツとは
これまでも弊社のおすすめ記事にて、士業のホームページのデザインやコンテンツについて解説してきました。士業ホームページにおいてはコーポレートサイトやコラム制作の重要性を解説してきたため、すでに意識的にコンテンツを追加してきた方も多いのではないでしょうか。
弁護士や税理士、司法書士などの士業は金銭や不動産、家族などセンシティブな悩みを解決できる専門家です。そのため、専門家探しをしている一般の方々は「悩みを打ち明けても安心、信頼できる事務所」へ依頼したいと考えています。そのため、ホームページのデザインやコンテンツは信頼作りを意識したものに仕上げることが大切です。
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士業ホームページの信頼性向上に必要なこと
士業のサービスは目に見える商品とは異なり、その効果や成果を事前に直接確認することが難しい「無形のサービス」です。
相談したい方は自身の悩みや問題を解決してくれる専門家に対して、「本当にこの人に任せて大丈夫だろうか」という不安を抱えています。この不安を払拭し、ホームページを通して安心感を提供すると依頼につながりやすくなります。信頼性を向上させるための具体的なポイントは以下です。
上位でアピールしたい分野を決める
ホームページを検索した際に「上位でアピールさせたい記事」を決めます。例として、行政書士なら遺言書など特定のキーワードを決めておき、遺言書関連のコンテンツを作ることで、遺言書作成に関心がある方の目に留まりやすくなります。
インデックス数を増やす
ウェブサイトの「インデックス数」を増やすことで、検索エンジンからの評価を高め、より多くのユーザーにコンテンツを見つけてもらいやすくなります。
インデックス数とは、Googleなどの検索エンジンが認識し、検索結果に表示する可能性のある「ウェブページの数」のことです。インデックス数が多いほど、ウェブサイトが持つ情報量や専門性が高いと認識されやすくなるため、意識的に数を増やすことも大切です。
士業サービスの具体的なイメージを提供するには?
士業のサービスを具体的にイメージさせ、提供するためには「解決事例」を活用することがおすすめです。解決事例は実際の依頼者の悩み、士業が行ったアドバイスが明瞭にわかるため、類似した悩みを抱えている方が読むと信頼感や親近感を持ちやすくなります。
では、解決事例を作る際には、具体的にどのような内容を掲載すべきでしょうか。
解決事例に掲載すべき内容とは
解決事例には、以下の内容を掲載することがおすすめです。
①概要
依頼内容をわかりやすく掲載します。タイトルに概要を記してもよいでしょう。
例・「不動産を多く相続したが、相続登記が義務化されていると知り司法書士に依頼したケース」
このように簡潔に内容を入れておくと、解決事例が「相続」や「相続登記」、「不動産を相続する際の悩み」が記載されているとわかります。
②経緯
概要で記したものについて、次にわかりやすく相談に至った経緯を記載します。
例・「亡父(被相続人)が所有していた不動産を長女(相続人)が相続したところ、相続登記の義務化によって登記手続きが必要になると知った。しかし、誰に依頼すれば円滑に相続登記ができるのかわからなかったところ、ホームページで〇〇司法書士を知り相談に至った。」
概要で記したものを深堀りした内容を記載します。経緯を記すさいには「5W1H」を意識するとわかりやすくなるでしょう。
When(いつ) | いつ起きたのか、いつ行うのか、期間はいつからいつまでかなど、時間に関すること |
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Where(どこで) | どこで起きたのか、どこで行うのかなど、場所に関すること |
Who(誰が・誰に) | 誰が関係しているのか、誰が悩んでおり、誰に相談したのか |
What(何を) | 何が起こったのか、何をすべきなのか、何をするのかなど、物事の内容に関すること |
Why(なぜ) | なぜ起きたのか、なぜそれを行うのか、目的や理由に関すること |
How(どのように) | どのように行うのか、どのような方法・手段を用いるのかなど、方法や手順に関する情報 |
③解決内容
依頼した結果、どのような解決に至ったのか簡潔に記します。
例・「司法書士に相談した結果、山林や空き家など遠方の不動産も含めて迅速に相続登記が完了できた」
このように解決内容を記しておくと、依頼をする「メリット」が伝わりやすいためおすすめです。
相談事例は、実際の相談が特定できないようにする必要がありますので、こちらの事例は、「実際の相談例を記載したものではなく
相談事例を一般的な情報に落とし込んで分かりやすく説明したものです」などの記載をした上で表記するのがよいでしょう。
④お客様の声や担当者のコメント
実際にサービスを利用したお客様の率直な感想や、解決後の状況などを掲載します。お客様の声は口コミとしての効果もあるため、掲載するようにしましょう。あわせて、相談を担当した士業の名前でコメントを残しておくことも効果的です。ただし、依頼者のプライバシーには十分配慮しましょう。
解決に至るまでの苦労や工夫、顧客への思いなどをコメントとして加えることで、人間味と専門性が両立できます。
2 解決事例は検索エンジン対策(SEO)にも効果的
解決事例は検索エンジン最適化(SEO)にも非常に有効です。例として「交通事故 解決事例」「遺言書 種類」といった具体的なキーワードで検索するユーザーは、すでに特定の悩みを抱えていることが多いでしょう。
解決事例を豊富に掲載することで、キーワード検索で上位表示されホームページにたどり着く可能性を高めることが可能です。
解決事例は制作しやすい
日頃から多くの依頼を受ける士業は、依頼された相談が無事に解決すると顧客管理画面に入力したり、書類などのファイリング作業を行うことが一般的です。この時、解決した内容を先に触れた「解決事例に記載すべき内容」をヒントに、ホームページにアップすれば、定期的に解決事例の記事数が増加します。
さまざまな手続きなどのコラムなどもSEOに効果的ですが、サイト全体の記事数を上げて評価を高めるためには、制作しやすい解決事例を活用することがおすすめです。
解決事例を掲載すれば、差別化ポイントも作れる
ご自身の事務所が受けた相談に関する具体的な解決事例は、その士業独自の強みや得意分野を明確に示す差別化ポイントにも役立ちます。他事務所にはない専門性や解決実績をアピールすることで、「この問題ならこの事務所へ頼むべきだ」と顧客に選ばれやすくなるのです。
問い合わせの増加にもつながる
解決事例を増やしていくと、依頼の多さをアピールする効果も期待できます。人気がある事務所は信頼できると思ってもらいやすく、依頼に関する問い合わせの増加にもつながります。また、解決事例の記事数が増えると権威性も増すため、検索エンジンの評価もより高まるでしょう。
まとめ
本記事では士業ホームページにおける「解決事例」の掲載について、なぜ重要なのか詳しく解説しました。ホームページ上で解決事例を紹介することは、ユーザーからの信頼獲得、士業サービス理解の促進、そして集客力の向上などに役立ちます。他のテーマ記事と比較すると作りやすいというメリットもあるため、積極的に活用しましょう。