ホームページのコスト

弁護士・税理士・事業が運営するホームページのコスト

ホームページを選択するタイミング、特に開業の方などは初期費用に目が行きがちなのかもしれないなと最近思っています。開業時は何かとお金が掛りますので、月5千円とか数万円とかの複数年契約でも当面お金が出ていかなければいいと思われるのだと思います。
一度このような経験をしてから当社に依頼してくる事務所さんも多いので、皆さんがハマるこの罠について考えてみます。

まずは、ホームページ費用で最低限掛るものには何があるかについて。

ミニマムで掛る費用は『ドメイン代』と『レンタルサーバ代』のみです。

ドメインとはインターネットの住所ですので○○○.COMというドメインを取得すれば他の人とは同じにならない唯一の住所です。○○○.COM /○○/とか○○○.○○○.COMとか他人の住所に間借りして費用を掛けないようにすることも可能ですが、「ここの家に誰が住んでいる」というのを分かりやすくしておいた方が検索エンジンに正確な情報を渡せますのでSEO対策上は独自ドメインのほうが対策をしやすくなります。
人に伝える時にも○○方という住所よりは分かりやすいというメリットもございます。

独自ドメインの費用はco.jp(法人登記が必要)を選ばない限り1年で数百円~千円ちょっとくらいです。

レンタルサーバとはホームページを公開する為にデータを置いておく場所です。通常は共有サーバという1台のマシーンを何百サイトで共有するようなところを借ります。程度の悪いサーバだとホームページの閲覧が重くなってしまいますので、『ある程度のレベルで安いもの』という基準で選んでいきます。

独自ドメインとレンタルサーバ代(ある程度のレベル)を合わせてもミニマムで月額1,125での運用が可能となります。

ホームページの制作費で重要なのは維持費です。

さらにミニマムで維持費を考えた場合、事務所が大きくなりテーマ別のサイトをうまく利用した場合でも、独自ドメイン費用が増えていくだけなので10サイトの運用でも月額1,767円以下での運用が可能です。

さて、ミニマム費用を理解した上で、皆さんがどのようなホームページを選択したらよいのかご説明いたします。

 

士業事務所のホームページには『紹介を受ける場合にふるい落とされないようにする役割』、『市場からダイレクトに顧客獲得する役割』の2つの役割がございます。

『紹介を受ける場合にふるい落とされないようにする役割』を考えた場合、ある程度のデザイン性が必須です。現在ではホームページがオフィシャルの情報源として定着しておりますので、紹介される側の人が社長ではなく担当レベルの人であった場合、あやしいホームページの事務所は上司に上げにくいですし、間に入る同業の方にしてもビジネスレベルのホームページでないと自分の責任で会社の方にご紹介をしにくくなってしまいます。

立ち上げについては投資と考えて、プロに任せた方がよろしいでしょう。

『市場からダイレクトに顧客獲得する役割』の観点からホームページを選ぶ場合にはある程度のデザイン性はもとより「情報提供とその問題解決をできる無料相談などの受け皿の提供」と「あるテーマの解決に力を入れている専門家というブランディング」が必要となってきます。まずは情報提供を続けられるしくみ、つまりご自分で更新できるシステムの選択です。

ホームページのシステムにはCMS(コンテンツマネジメントシステム)と呼ばれるマスターデザインとホームページ管理を分離したシステムがございます。

立ち上げ時にホームページ制作会社が関われば、公開後は自分でページの追加を出来ますので、情報提供が必須である士業事務所のホームページの為にあると言っても過言ではありません。ページのタイトル等のデザインはスタイルシートで独自のデザインが設定されていますので、プロが作成したホームページと同様なデザインにすることが可能です。これにより将来的なホームページの運用でどれだけの費用の差が出るか分かりません。

『あるテーマの解決に力を入れている専門家というブランディング』の部分で大きな役割を果たすのがコラム(またはブログ)です。テーマを決めてコラムを書き続けるということはそのテーマについて力を入れているということのアピールをしやすくなります。CMS(コンテンツマネジメントシステム)ではもちろんコラム(またはブログ)についても簡単に更新ができます。SEO対策にも非常に有利なシステムです。

ホームページの立ち上げ費用は投資ですが、ホームページの維持費は投資ではなく経費です。

コストパフォーマンスの高いホームページ運営とは、ビジネスレベルのデザインでホームページを立ち上げて、自分で更新できるCMSシステムを利用し、最低限の維持費でホームページを管理することです。

自分で修正できない特別な部分だけスポットでホームページ制作会社にご依頼いただくのがよろしいでしょう。

目先のキャッシュフローに惑わされて、デザイン性が低く、情報提供・ブランディングが出来ないホームページを選ぶより1年、3年、5年のスパンで士業事務所に適したホームページを選択して高いコストパフォーマンスを実現し、事務所の経営に活かしてください。