【コラム】士業ホームページの作り方

以前、当サイトでポンポコ先生の「スランプのビジネスマンを救う文章力講座」というセミナーの講師をしていただいた方で、文章術の本が売れまくっている高橋フミアキさんが、書く気があるのに文章を書けない理由の1つは「書くことが習慣化されていないから」と言っていました。その他にもいくつか理由を挙げていますが、私はホームページ原稿の場合これが決定的だと思います。

ホームページを公開しようと決意し、ユーザに向かって(前々回に説明したユーザのシナリオを念頭に置いて)語り掛けるように書き進める。それだけのことです。毎日夜に1コンテンツ、土日に2コンテンツと進めていけば2.3週間で完成します。専門的に不確かな部分はブランクにしておいて、後で調べて埋めます。

文章自体は難しい言い回しは無くして簡単に、簡単に書いていくので大したテクニックは要りませんし、意識しないでください。前回のメルマガに付けてあるテンプレートどおりに作成していただいても構いません。原稿がだんだん完成していくのはうれしいものです。当社でホームページを作成するケースでは、最初だけ見せてくれればいいと言ってもコンテンツが完成するごとに見てくれと言って、嬉しそうに送ってくる方もいらっしゃいます。

とにかく、期間を決めて作成することが最重要です。

原稿を書く習慣を身に着けるぞ、と勢い込む人の図

当社で新サイトを立ち上げる場合、原稿は私が作成しますが、1回の土日しか使いません。
以下の3点を抑えて、書く習慣が出来ていれば1サイト2日(1日で原稿作成、残りで専門的な部分の裏付け)というのはそれ程キツイことではありません。

決して背伸びをしない、
同業が見ようと全く気にしない、
お客さんのことだけを考えて分かりやすく説明する。


ホームページのテーマを決めて、原稿を書いてみましょう。

 

文中に出てきた高橋フミアキさんの本は文章術の本は下記です。検索してみてください。

  • 一瞬で心をつかむ「できる人」の文章術
     
  • 頭がいい人の1日10分文章術

 

有限会社ポーカー・フェイス
代表取締役 清水信宏

ホームページコンテンツ作成用テンプレート

※1 コンテンツタイトル・・・h1
※2 コンテンツ中見出し・・・h2
※3 コンテンツキャッチコピー(コンテンツの中身が一目で分かるキャッチーでキーワードを含んだ表現)・・・h3
  
※4 コンテンツ概略 
ホームページの原稿を書いているイメージ図本文をダラダラと続けるよりも200文字から300文字程度で
分けたほうが読みやすくなります。写真や図を入れる場合は
ブロックとブロックの間、もしくは左右に入れます。

注 ※1、2、3には該当コンテンツのキーワードを含んでください。
注 ※4には該当コンテンツのキーワードを散りばめてください。



あいうえおあいうえおあいうえお(※1)

あいうえおあいうえおあいうえおえおあいうえお(※2)

あいうえおあいうえおあいうえおえおあいうえお(※3 任意)

本文ブロック(200~300文字程度目安) あいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあ ※4

本文ブロック(200~300文字程度目安) あいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあ ※4

本文ブロック(200~300文字程度目安) あいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあうえおあいうえおあ ※4

手続き説明ページ作成用テンプレートはログインして会員用メニューの「コンテンツ」をクリックしてご覧ください。


企画書で絞りこんだ対象に向けて、ユーザのシナリオを頭に浮かべながら書く



いつも顧客にどのような説明をしているか思い出そうとしている図

企画書の時点で決めたコンテンツタイトルに従って原稿を書いていきます。

テンポよく原稿作成を進めるには完成度の高い企画書の作成は絶対条件です。
原稿を書いている途中でコンテンツ項目を修正したがる方は多いですが、これが原稿遅延の大きな理由で、コンテンツ内容を決めるというフェーズと書くということは切り分けて考えましょう。

企画書の検討には多くの時間を掛けて、原稿作成を一気にやってしまう。
書きだしてからは、どうしても直したいところだけ修正して、完成後に違うとなったらその時に直せばいいです。
 

まず、就業規則というカテゴリで下記の5つのコンテンツを決定している場合

  • リスクマネジメント就業規則への変更
  • リスクマネジメント就業規則の作成サポート
  • パートタイマーなどの就業規則
  • リスク対策支援サービス
  • コンプライアンス対策強化サービス

    ...○○○の事例
    ...○○○Q&A


書く順番はコンテンツの順番どおりに書いてください。

情報提供のコンテンツがあって御社のサービスの説明がその次に来る、事例やQ&Aはその次という構成でいいでしょう。

※このような分かりやすいコンテンツ構成でなくても情報提供コンテンツのページからサービスへの遷移のルートはメニュー、ヘッダ、文末のいずれかで確保して下さい。

ここで大事なのはユーザのシナリオを頭に置いてコンテンツを作成出来ているかということです。
ユーザがサイト上でどういう行動をし、どういうタイミングでサイトを離れるか。

一般的には「リスクマネジメント就業規則への変更」という情報を取得したいがためにサイトを訪れているのですが、「リスクマネジメント就業規則の作成サポート」という問題解決のコンテンツにまで辿りついてくれるかどうか・・・これが皆さんにとっては大問題。ところが「リスクマネジメント就業規則への変更」の書き方次第では離脱率が高くなり、順番に読ませるどころか情報提供コンテンツの途中で離脱してしまいます。

情報提供コンテンツはユーザのシナリオを常に考えながら書いてください。
もっと言うとユーザがどこからどんな経路でサイトにたどりついて今、情報提供コンテンツを読んでいるのかまで考えてください。

次回コンテンツの見出しの付け方をご説明いたしますが、コンテンツ自体にすべてSEOキーワードの考えが含まれていなければなりません。このコンテンツを読んでいただきたい方はこんな人というメッセージです。この辺はほとんどタイトルの付け方で決まってきます。

※単一のSEOキーワードでは絞り込みが難しいケースがほとんどですのでSEOキーワードは通常、複数キーワードで考えます。
 

「このページはこういう人に読んでもらうコンテンツで、こういう問題解決を提案する価値がある」

我々の運営しているレベルのホームページで全てに人にまんべんなく通用する健全なコンテンツはありません。
ユーザの対象が広がれば広がるほどシナリオを把握できなくなります。

絞りこんだ対象に向けて、シナリオを頭に浮かべながら書いてください。そうすればユーザに語りかける文章が書けるはずです。
繰り返しますが、それには企画書のコンセプトでの絞り込み、コンテンツ決定時の絞り込みが重要です。

有限会社ポーカー・フェイス
代表取締役 清水信宏

コーポレートサイトの作成(コーポレートサイトが必要な局面)

名刺交換のイメージ

今度当社の顧客が事務所移転することになって、いくつかのツールに関わる作業をしているのですが、移転する地域の士業事務所(面識あり・なし両方)に移転の挨拶を書くこととしましたので、現在コーポレートサイトの作成を急いでおります。このようなケースでかしこまった書面に載せるURLはコーポレートサイトのほうが効果的であることは皆様にもご理解いただけると思います。

コーポレートサイトは異なったステークホルダーに価値提供と情報の提供をしていく役割を担っていますので、どんな相手が見るか分からない場合は情報提供型専門特化型Webサイトよりも適しております。

また、同じようにコーポレートサイトのURLのほうが適しているケース(ツール)としては下記の例が挙げられます。

・フォーマルな名刺

当社では名刺作成時に「フォーマルな名刺」と「業務記載型の名刺」の2種類をご提案いたしますがフォーマルな名刺は誰が見るか分かりませんのでくどくどと書き込みません。※可能であれば名刺は2種類を使い分けてください。

・事務所案内
士業事務所の事務所概要に平均的に入ってくる要素とその書き方」のご説明では触れませんでしたが、事務所案内の事務所概要にあたる部分のURLはコーポレートサイトのURLが適しております。
士業事務所の事務所案内の仕様(形状)」で説明している「ケース差し込みタイプ」で作成するのであれば各業務分野の説明で情報提供型専門特化型WebサイトのURLを記載するのがよろしいです。

・封筒

・メールの署名
相手がどのような相手か分かっている場合は運営サイトをずらりと並べた署名で結構ですが、どんな相手か分からない場合はコーポレートサイトのみの記載に留めます。
 

 

コーポレートサイトを作成するときの段取りなどは前に書いた原稿がありますので、当社の「CMSホームページ制作・移行サポート」のページをお読みください。

 

なぜ士業事務所のコーポレートサイトが必要か


以前、上記のページで私が書いた内容を以下のようにまとめました。
 


■まとめ
士業事務所の強みとブランディングについて考える図近年になり、大手の企業の担当者であってもWebサイトで委託先を探すケースは確実に増えております。信頼され、打ち合わせのテーブルに上げてもらえる Webプレゼンテーションとブランディングについて真剣に考えなければなりません。コーポレートサイトは企業のネット上の顔です。ブランドの理念体系、サービスの価値、実績、体制についてしっかりと正確に書かれていて、ファーストコンタクトでイメージに期待感を持たせる高いデザイン性を考えなければなりません。これは紹介により稟議に掛けられる場合でも同様です。小手先のアクセスアップのためにこの要素が削られているのであれば再考が必要でしょう。また、このことについて考えてきますと、実際に会って渡すツールに関しても一貫性が求められることが分かります。自事務所の強みの把握とブランディングについて考えてみませんか
 


検索順位の変動に一喜一憂してはいけないと言い続けているつもりですが、このところさらに激しくなってきた消耗戦に当社の顧客をいかにして巻き込まないようにするかが当社の最大の懸案ですが、ある程度の段階で「自社の強みの正確な伝達とブランディング」に手を付けないといつまでたってもネット上で消耗戦を続けなければならなくなります。

 ・同じようなテーマのサイトをいくつも制作し続ける
 ・更新に膨大な時間を費やす


このようなことを続けても昔のような成果は期待できなくなってきているのは紛れもない事実ですので、
 

ある程度の段階で「自社の強みの正確な伝達とブランディング」に手を付ける
なるべく早めに「自社の強みの正確な伝達とブランディング」に手を付ける
 

という考えの変化が当社の業務中でも生まれております。

それでは、士業事務所のコーポレートサイトが必要かのまとめですが

コーポレートサイトによる「自社の強みの正確な伝達とブランディング」は紹介にも大きな影響を及ぼします。
紹介してくれる方(周りの士業、クライアント)の頭の中には「ブランド」というも無形で身勝手なイメージが確実に存在し、あそこの事務所は○○、○○というぼやけたイメージが根付いております。コーポレートサイトで最新の自社の強みの伝達とブランディングを行うことにより、紹介者に伝わり、紹介の後押しをしてくれるでしょう。
当社は税理士、社会保険労務士紹介の業務も行っておりますが、当社ですらもともと持っている事務所に対する古いブランドイメージで、その事務所をエントリーに加えないことがよくあります。1年程度経って所長と話をしてみると強みが全く変わっているケースすらございます。
まめに、お会い出来なければホームページで情報のブラッシュアップすることもいたしますが、古いままであったり、そもそも「自社の強みの正確な伝達とブランディング」がまったく出来ていなかったりするホームページではこの作業ができません。

また、情報提供型専門特化型Webサイトの事務所概要をクリックしてコーポレートサイトにリンクさせ、ブランド力のある事務所という認識を持ってもらえればクロージング率は飛躍的に向上いたします。(アクセス解析をしていると、当然ではありますが事務所概要の閲覧率は高い数字が出てきます)

「自社の強みの把握とブランディング」から始まるコーポレートサイトの立ち上げを持って、他のツール伝達手段も含めた総合的なブランディング向上による差別化の流れがスタートいたします。
 

有限会社ポーカー・フェイス
取締役 清水信宏